レコーディング、オーディオにおススメな吸音材の比較検討

 こんにちは、ソリューション事業部です。今回は様々な吸音材の性能に関してご紹介をさせていただきます。現在、SNSやWEB相談でマスタリングエンジニアやオーディオ愛好家の方より最適な吸音材のご相談を受けるケースが増えてきております。当社では特許に基づき独自に吸音パネルを制作しておりますが、色々な素材も研究しておりますので弊社以外の素材もピックアップをさせていただきました。また、私見ながら性能レベル以外にも、コストや耐久性なども記載させていただきましたので、撮りたい・聴きたい音や設置環境・予算感などを含めてご参照くださいませ。以前に記載した吸音性能の読み方を併読頂けると、実際の素材の吸音性能もご自身で把握しやすいと思います。

 まずはウレタン素材です。恐らくネット通販でもホームセンターでも購入でき、お手頃な価格帯、大きさだと思います。ウレタン素材は発泡をさせて成型をさせてますが、「断熱性能」を向上させたウレタンと「吸音性能」を向上させたものがあるので注意が必要です。「断熱性能」を高めたウレタンは、「単独気泡」という発泡のさせ方になり、各気泡が独立することで断熱性能を上げております。ベッドなどのクッション素材に多い方法です。反面、吸音性能が落ちます。反対に、「連立気泡」という発泡のさせ方であれば各気泡がつながっているため空気層が増えており、「断熱性能」は落ちますが「吸音性能」は向上しております。発泡のさせ方は成分表などを見ても特に記載がありませんが「硬さ」で判断をするといいと思います。硬いものほど単独気泡の可能性があります。また、吸音は「表面積」が多ければ多いほど効果が上がるため、波型・かまぼこ型など同じ厚さでも選定をしていただくと有効です。ただし、汎用性・コストが安い反面、効果は限定的です。吸音性能としては厚さ30mm程度で約1500Hz以上に有効です。人の声というよりは管楽器や高音域に有効な素材となります。また、取り付けは壁に粘着シール、ピンでとめる形が一般的な為、賃貸などの場合は引っ越しや移転の場合も検討された方がいいと思います。         

性能(吸音性能) ☆☆                                               コスト感 ☆☆☆☆☆                                                耐久性 ☆☆☆     ※あくまでも私見です   

ウレタン素材イメージ

 次は「グラスウール」などの繊維系吸音材です。繊維系吸音材は断熱効果として住宅用断熱材としてご利用いただくケースが多いですが、密度や厚さを変更することで吸音材として古くからスタジオで使用されております。また、こちらもウレタン同様、ネット通販やホームセンターで入手可能です。厚さは30mm程度であれば約800Hz以上に有効なため、ウレタンよりも性能が高いのですが、繊維材の為自立ができず、カットがしにくいです。密度がある方が効果が高いように思いますが、吸音性能を見ると24、48kあたりがいいように思います。また、ガラス繊維の為肌の弱い方はチクチク感を感じたり、カット時などはマスクを着けて加工をしないと吸い込みの恐れがあります。発塵自体は少ないようにしていますが室内で使用する場合は、布やフェルトなどで巻き付けて使用いただくといいと思います。ホームセンターで購入する場合は、透明・半透明のビニールで梱包されていると吸音効果はほとんどありませのでご注意ください。仕様上、壁の中に入れるケースが多いですが、湿気などの影響で吸音性能が落ちるケースもあります。購入コストはそれほどではないですが、設置に関わるトータル的なコスト(施工店に頼むなど)で見ると若干使い勝手を考える必要があります。

性能(吸音性能) ☆☆☆☆                                             コスト感 ☆☆☆                                                  耐久性 ☆☆☆     ※あくまでも私見です  

グラスウールイメージ             

 さて、次も繊維系ですがグラスウールよりも安全性の高い「ポリエステル素材」になります。回収したペットボトルから再利用されて素材としてつくられるため、地球環境にも優しい素材とも言えます(ポリエステル繊維から服や車のシートなどもできます)。こちらは厚さ30mmで800Hz部分の吸音性能とほぼグラスウールと同じです。発塵しても人体に無害な為、特に布などを巻き付けずに使用できます。プラスチック素材の為、不燃材ではありませんが、湿気などのある程度の気温変化に強いのも特徴的です。また、最近では圧縮して板状の素材(厚さ4~12mm)もあるため、設置環境に合わせて素材選定ができます(ただし性能は2000Hz以上に有効なケースが多いです)。ホームセンターではあまり販売をしていないため、ネットでの販売が多いです。コストはグラスウールより若干高めですが、使用方法に関わる時間やコストを含めるとトータル的には安いかもしれません。

性能(吸音性能) ☆☆☆☆                                             コスト感 ☆☆☆                                                  耐久性 ☆☆☆☆     ※あくまでも私見です   

ポリエステル素材イメージ

 最後に弊社製品で恐縮ですが、上記のいずれの素材・仕様でもない吸音パネルになります。吸音性能は500Hz以上がほぼ90%以上で中高音域を平たんに吸音でき、125Hz付近は約15%になります。2つ折りになって自立できるため、賃貸住宅でも壁を汚さずに使用でき、一般車で持ち運びできるのでスタジオや自宅で使うことが可能です。エンジニアの方々の使用では、スピーカー背面に設置したり、自身の後ろに置くことで(これも他の吸音材では中々できません)、正確な音の聞き取りが可能となります。オーディオ愛好家の方であれば、スピーカーの後ろ以外にも、部屋の角など低音がたまりやすい部分に設置していただくと有効です。いずれの使用方法でも、スピーカー近くに置けば置くほど吸音はしやすくなりますので、設置距離を調整していただくと好みの音響環境を構築することができます。コストは他の素材よりも高いですが、いわゆる吸音パネルで比較すると安価な方にはなります(とはいえ、今回は素材での比較なのであくまでもご参考です)。施工店さんや専門家に設置してもらう必要がないので、導入に関わるトータル的なコストは節約できると思います。販売は各地のオーディオショップさんや楽器専門店さんのネット通販で購入可能です。詳しくは下記の動画をご参照くださいませ。

性能(吸音性能)☆☆☆☆☆                                                     コスト感 ☆☆                                                   耐久性 ☆☆☆☆☆     ※あくまでも私見です   

SHIZUKA Stillness Panel SDMは貸し出しも行っておりますので、実際の環境でどの程度の効果があるかもご検討いただけます。ご相談があれば、「お問い合わせ」よりご連絡くださいませ。


神奈川県厚木市金田492-1